日々の質問と最適解の探求
質問を受ける立場としての責任
コンサル業や800名以上が参加するオンラインコミュニティの運営では、日々さまざまな質問が寄せられます。「これってどうしたらいいですか?」といった具体的な質問に答える場面も多く、そのたびに、個々の状況に合った「最適解」を考えて回答をしています。しかし、いくらアドバイスをしても、それを行動に移さない人が多いというのが現実です。
実行に移さない人の心理
アドバイスを求めながらも、それを実行しない人たちには共通点があるように感じます。アドバイスをもらって「わかりました、やってみます」と返事をしても、1週間後、2週間後に「まだできていません」と返ってくるケースも多々あります。何かを学びたい、変えたいと思って質問するものの、行動に移せない心理や、その背景について深掘りしてみると、そこには自己防衛本能や、現状を変えることへの不安が隠れているのかもしれません。
学ぶことの本質 – 真似ることから始まる
「学ぶ」の語源は「マネブ」
「学ぶ」という言葉の語源は「マネブ」、つまり「真似をすること」に由来します。これは、成功している人のやり方やパターンを、そのまま模倣することが本当の学びであるということです。英語でも「モデリング」という言葉があり、優れた人のやり方を忠実にコピーすることで、その人の成功法則を自分に取り入れていくという考え方が一般的です。
自分流にアレンジしてしまうリスク
しかし、せっかくアドバイスをもらったのに、それを自己流にアレンジしてしまう人が多いのも事実です。たとえば、アドバイスを忠実に再現するのではなく、「ここだけやってみよう」「自分に合いそうな部分だけ試してみよう」と、自分に都合よく編集してしまうことで、結局、期待した結果が得られないことが多いのです。まずは、成功者の方法を徹底的に「パクる」、つまり完全に真似る姿勢が必要だと感じます。
自己防衛本能が学びを妨げる理由
人はなぜ自己防衛本能を発動させるのか
学びやアドバイスを受ける際、知らず知らずのうちに自己防衛本能が働く人がいます。これは、「自分を守りたい」「自分が信じる価値観を崩したくない」という本能的な気持ちからくるもので、質問者がアドバイスに対して抵抗を感じたり、受け入れられなかったりする原因のひとつです。
欲しい答えを求める心理
ときに質問者は、すでに自分の中で「欲しい答え」を決めていることがあります。例えば、恋愛相談において、「もっと頑張れ」と言われたいだけの人が、「やめておいたほうがいい」という答えを聞いて不満を感じることもあります。つまり、自分の価値観を守るための自己防衛本能が働き、素直に他人のアドバイスを受け入れられないことが多いのです。
相手の時間を尊重する意識が学びを深める
アドバイスを受けることは相手の時間を使うこと
「どうしたらいいですか?」と質問する行為には、相手に対して時間と労力を求める意味があります。相手の時間やエネルギーを尊重し、感謝することが質問する側には必要で、これが欠けると、どんなに良いアドバイスを受けても本質的な学びにはなりません。
時間の大切さを理解して感謝する
質問に対して回答をもらう際には、相手がそのために時間を割き、一生懸命考えてくれているという事実を忘れてはいけません。10分、15分という時間がいかに貴重であるかを理解することが、アドバイスを素直に受け取り、実行する意識につながります。
成功者の姿勢に学ぶ – 素直さと吸収力の重要性
素直に学ぶ姿勢が成功者の共通点
成功している人々は、学びに対して非常に素直であることが多いです。たとえば、あるとき、億を稼ぐ成功者たちとスキューバダイビングに行った際の話ですが、インストラクターが「理解したら手を挙げてください」と言ったとき、彼らは子どものように真剣に手を挙げ、全力でインストラクターの指示に従っていました。その素直さと吸収力は、学びを最大限に活かそうとする意識の表れです。
教える側の反応も引き出す「素直さ」
成功者の素直さは、教える側のインストラクターや指導者にも影響を与えます。真剣に学ぼうとする姿勢が伝わることで、インストラクターは「もっと教えてあげたい」という気持ちになり、通常は提供されないような情報や技術を提供することもあるのです。つまり、素直に学ぶ姿勢は、教える人からも最大限の協力を引き出す力があります。
最短ルートで成長するためのメンターの力
メンターがもたらす成長の加速
成功するための最短ルートを進むためには、優れたメンターの存在が不可欠です。歴史を見ても、坂本龍馬には勝海舟、孫正義氏には藤田田というように、偉業を成し遂げた人たちには必ずその背後に素晴らしいメンターが存在しています。メンターは、回り道せずに成功へ向かうための道筋を示してくれる存在です。
自分で検証する時間を省く重要性
限られた人生の中で、すべてを一から自分で検証していたのでは、時間が足りません。メンターがいれば、その人が培ってきた知見や成功への最短ルートをショートカットキーのように使うことができます。メンターの存在は、人生の無駄な遠回りを避け、目標に迅速に到達するための重要な手助けとなるのです。
依存せず考察する力を持とう
言われたことを盲信しない大切さ
メンターからのアドバイスをそのまま実行することは大切ですが、言われたことすべてを盲目的に信じ、思考を停止してはいけません。自分の考えを持ち、なぜそのアドバイスがなされたのかを考察する力が必要です。言われた通りにただ行動するだけでは、メンターの本質を学び取れず、成功の真の要素を自分のものにできません。
アドバイスの意図を理解することが成長に繋がる
成功者の意見をそのまま受け取るのではなく、「なぜこの人はこう言ったのか」「自分ならAと判断するけれど、なぜこの人はBとアドバイスしたのか?」と考える姿勢が大切です。これにより、いずれメンターがいなくなっても、自分で正しい判断基準を持ち、どんな状況でも自立した決断ができるようになります。
まずは素直に実行する – アドバイスを活かす方法
アドバイスはまずそのまま実行してみる
アドバイスを受けた際には、自分なりの解釈を入れる前に、まずはそのまま実行してみることが重要です。アドバイスをもらったのに、自分の都合で部分的にしか取り入れなかったり、独自に編集してしまったりすると、本来得られる成果を逃してしまうことがあります。まずは、言われた通りに実行することで、効果を確認してから改良を加えるのが成功への近道です。
素直な実行が結果に繋がる
何かを学ぶとき、素直に実行する姿勢が非常に重要です。例えば、アドバイスをもらっても、「自分には合わない」「これはやりたくない」と都合よく編集するのではなく、全力で言われた通りにやってみることが肝心です。そのうえで得られた経験が、自分の成長や新しい知見に繋がるのです。
守破離の教え – 型を守り革新を生む
茶道に学ぶ「守破離」の順序
日本の茶道には「守破離」という教えがあります。これは、まずは型を守り、次にそれを破り、最後に型から離れて独自のスタイルを築くという、学びの順序を示したものです。最初は徹底的に指導者の教えを守り、その後に自分らしさを少しずつ加えることで、最終的には独自のスタイルや革新が生まれるのです。
守破離を学びに取り入れる方法
学びの初期段階では、自分流にすることを一切捨て、先人や成功者の言う通りに従うことが重要です。この「守」を経て、やがて「破」によって自分らしさをプラスし、最終的に「離」に至って独立した新しい視点や方法を持つことが理想です。こうしたステップが、学びや成長のために不可欠なプロセスなのです。
まとめ – 最短ルートで成功するために大切なこと
メンターとともに成長するための心得
メンターや先輩からのアドバイスは、自分なりに解釈する前に、そのまま実行してみることが成功への鍵です。自分の意見や考えは後回しにし、まずは3ヶ月程度、言われたことを素直にやり遂げてみる姿勢が大切です。
行動し、結果を見極める力をつける
少しやってみて結果が出ないからといって諦めるのではなく、なぜうまくいかなかったかを考え、反省や分析を繰り返すことが成功への近道です。メンターの存在や守破離の教えを活かし、最短ルートで成長するための姿勢を持ち続けることが、成功を手にするための重要なポイントです。